特別養護老人ホームやデイサービスといった施設で活躍する介護職の仕事は、主に身体介助と生活援助が代表的であり、日々高齢者のお世話をしています。
身体介助は要介護度に応じたサービスを行い、要介護度が4や5といったレベルになると食事、入浴、排泄、車椅子移乗などのサポートを行います。
食事は、一汁三菜タイプの和食かパンが付く洋食に分かれていて、白米を食べる和食になると柔らかく炊いたご飯かおかゆになります。
高齢者が箸やスプーンを使えない場合は、食べ始めから食べ終わりまでを1人の職員が介助し、介護事故予防に努めます。
なお、一度に大量に飲んでしまう可能性のある味噌汁やスープに関しては、食事の直前に介護職がとろみを付け、飲みやすく仕上げてから高齢者に提供するのが一般的です。
排泄は、自室内にあるポータブルトイレか誘導先の共用トイレでしてもらいますが、日常生活であまり動かない高齢者は、腸の蠕動運動が減る事で便秘がちになります。
その場合は体操を勧めたり浣腸を行ったりして排泄を促します。
完全に寝たきりの高齢者は、おむつに排泄してもらう事があるものの、その際は清拭をしっかり行う事や、大きめのタオルを使って羞恥心に配慮する事が大切です。
高齢者の排泄状況は、日々変わっていく場合もあるので、施設で働くスタッフ同士の情報共有をする事も職務上重要であり、夜勤と日勤の交代時にはつぶさに報告しておく必要があります。